第十九章 「初タッグロボトル」
アイドル志望の夢野ミコと仲直りするために、
彼女の家を訪れるカスミだが、
何と、彼女の家は八百屋だった。
そのことで再び険悪になってしまう二人だが、
そのミコが・・・・・・。
「1番、夢野ミコです!!
将来は、歌って、踊って、
ロボトルの強いアイドルを目指してます!」
「ふ〜ん。中々カワイイね。
良し、1次選考は合格にしよう。
それとぉ・・・・話があるんだが」
「は、話、ですか?」
案の定、
ミコは
うさんくさいアイドルオーディションに来ていた。
彼女にとっては、一世一代のチャンス。
冷静な判断を失わすには十分だった。
審査員の人々に、尋ねられるミコ。
「今から私たちと共に都会の方に来てもらいたいんだ。
そこで、また別の審査があるからね」
「えっ!?
で、でも両親に何も・・・」
「いいから着いてくれば良いんだっ!!」
「っ!!
(こ、この人達は・・・・!!)」
ガシャアアアアン!!
「い、痛てて・・・
カッコつけてガラス割って入るんじゃなかったぁ。
じゃなくて!!コ、コラーーぁ!!
あんた達、何してんの!」
「な、何だ あのガキはぁ!!!」
「ア、アナタ・・・ハチマキ女」
ミコの絶体絶命の時に現れたのは、カスミであった。
ガラスを割って入ったことを後悔しつつも、
ミコを助けるべくやってきた。
「あ、アンタ!!
別にワタシは助けてくれなんて・・・」
「そんなこと言ってる場合じゃないでしょ!!
言っとくけど、相手は大人5人・・・・
こっちは乙女二人なんだかんね」
「こ、このガキ共ぉ・・・
バレたからにはタダじゃおかねぇぞ!!」
「や、ヤバイ!!えぇ〜と・・・・
そ、そうだ、ロボトルだ!!
ハニーフォース、いくよ!!」
「オナカスイタッ!」
「ほぉ、ロボトルかい。
ガキんちょが大人に勝てると思うなよ!
出ろぉ、アンビギュアス2、エイシイスト2!!」
ロボトルに誘いこんだのは良いものの、相手は二体。
それに大人と来れば、カスミの劣勢は隠せない。
だが、ここで退いてしまえば
どうなるか分かったことではない。
「く、くっそぉ〜。
勝てると思うなら、2体で来るなっつうの・・・。
仕方ない、ハニーフォース!何とかやってみるよ!!」
「・・・・・ちょっと待ちなさい!!」
「ミ、ミコ?
どうしたの、トイレに行きたいなら早く・・・」
「アイドルはトイレなんていかないの!!
それより、ゆるせないわ。
ワタシがいくら美少女だからって、
誘拐まがいに都会デビューをさせようなんて!!」
「だから、誘拐だっての」
「そんな大人には罰が必要だわ!!
ハチマキ女!ワタシとタッグを組みなさい!!
この大人達を、キャベツの千切りのようにしてやるわ!!」
「ア、アンタ、野菜から離れなさいっての・・・・。
とにかく、これで2対2!互角に戦える!」
「っへ!!ガキが二人になろうが関係ねぇ!
大人にかなうと思うなよ!」
こうして、2対2のロボトルが始まった。
相手のメダロットはLHB型エイシイスト2、
MWB型アンビギュアス2である。
こちらはハニーフォースとビートブレス。
果たして・・・。
「アンビギュアス2!!
ビードブレスにスコッチのライフルだぁ!!」
ドガガガガッ!!
[ ビートブレス。右腕ダメージポイント30 ]
「キャァアア!!
こ、こら、ハチマキ女ぁ!!アンタ何してんのよ!
アンタは補助系のメダロットでしょ、
ワタシのビートブレスを守りなさい!」
「で、でも、相手は攻撃パーツしかないんだよ!?
ハニーフォースの反撃を使えば・・・」
「アタシに文句するんじゃないの!!
だいたい、補助型メダロットが攻撃型メダロットを
サポートするのは当然でしょう!!」
「な、なにぃ!!
状況を見て戦法を変えるのも当然でしょうが!」
「何ですってぇ〜〜!!!」
「アンタこそ、何よぉ〜〜!!!」
小さなことでモメ事を始めるカスミとミコ。
どちらも正論なのだが、どうにもこの二人は噛み合わない。
それを見て、相手メダロッターは余裕の表情で攻撃を指示する。
「エイシイスト2!!
奴らにアブザーバー、ブロウバイブ、
両方、お見舞いしてやれぇえ!!」
「っ!!
い、いけない!ビートブレス、変形よ!!」
ドカァアアアアアアン!!
[ ハニーフォース。
右腕ダメージ10。左腕ダメージ20 ]
[ ビートブレス。全体ダメージ55 ]
「ハ、ハニーフォース!!
大丈夫!?痛くなかった?」
「オ、オナカスイタァ・・・」
「ハチマキ女、聞きなさい!!
ビートブレスのドライブAの攻撃はレーザー。
アンタのハニーフォースを囮にして、
威力の高いレーザーでトドメを刺すわよ!」
「は、はぁ!?
何でアタイのハニーフォースを
生贄にしなくちゃいけないんだよ!!
このサタンアイドルぅーーー!!」
「なっ!!だ、誰がサタンよ、誰がっ!!」
一向に話がまとまらない二人。
どちらかが作戦を立てれば、どちらかが否定する。
その繰り返し。だが、状況は圧倒的に二人の不利。
ダメージもほとんど一方的に受けて入る。
「もういいわっ!!アンタなんかいらないわ!
ビートブレス、レーザーよ!!」
「へ、ヘヘッ。そう簡単にレーザーにあたるかよぉ!
アンビギュアス2、エイシイスト2、
狙いをビートブレスに絞れ!!」
[ ビートブレス。全体ダメージ50。
ドライブB、ドライブC、使用不能。
活動限界、残り活動時間3分です ]
「トドメだぁあ!!
アンビギャス2!リンクスのガドリングだぁ!」
「ビ、ビートブレス!!
(や、やられる!!)」
ドガガガガガガッ!!
「ハニーフォース、
ビートブレスを援護防御だよ!!」
「オナカスイタ!!」
[ ハニーフォース。脚部、ダメージ30 ]
「っ!!、ハ、ハチマキ女・・・・・」
ビートブレスの危機を救ったのは、
まぎれもなく、カスミのハニーフォース。
驚いた顔で、ミコはカスミを見る。
「・・・アンタはムカツクけど、
このロボトルには負けたくない!!
これ以上、ハニーフォースも傷つけたくない!!」
「・・・・ハ、ハチマキ女」
「作戦なんていらない!!
こうなったら、お互いの長所だけを生かそう!
全体を見れば、アタイ達はまだ素人!
けど、長所だけを見れば戦える!!
・・・・・良い!?ミコ」
「・・・・・このワタシに・・・・・・
現役アイドル志望の乙女に命令するなんて、良い度胸だわ!
おもしろいわ、八百屋の一人娘の意地、見せてやるわ!!」
「よぉ〜し、こっから反撃だぁ!!」