第一章
4時間目の授業終了を告げるベルが鳴る。
次は弁当だ。
「流、今日も面白くねえツラしてんなあ」
そう言いながら歩み寄ってきたのは俺の無二の親友だ。
名を、姫空 界(ひめそら かい)と言う。
「うるせえな。
お前はロボトルと弁当しか楽しみがねえだろ」
「だからなんだよ。あるだけいいじゃん」
俺は自分で言うのもなんだが、優等生だ。
入学してから、1番という席を外したことがない。
ただ一つ、ロボトルをのぞいて。
俺は生まれてから一度も、界に勝ったことがなかった。
奇想天外な作戦。高性能のメダロット。
界はロボトルの世界を極めたといってもよかった。
「そういえば、今日はメダロットの日だろ?」
「なんだそれ」と、俺は問うた。
「校長が言ってたろ。
毎月10日はメダロットの日だって」
「知らん。校長の話なんて聞くだけ時間の無駄」
「あのなあ。優等生だからって図に乗るなよ」
「うるさい。お前には関係ない」
界は「あのなあ・・・」と言ったが、
諦めたように踵を返した。
「行くのか?」
「おう。場所は講堂だ」
「?」
「ひまだったら、見に来いよ」
「俺がひま?」
「うん。お前、
どうせ外を眺めてるだけだろ?」
「さあな」
「まあいいや。ちょっくら行ってくる」
界は、勢いよく教室を飛び出して行った。